
秋に作ったリーフ中心の寄せ植え|多年草だけで周年楽しめる省管理プランツの組み合わせ
秋は多年草リーフの寄せ植えを作る絶好の季節。今回は、寄せ植えから解体した苗、夏の直射日光が苦手で弱っていた苗、地植えすると大きくなりすぎる植物など、手元に残った素材を活かして「再構成型」の寄せ植えを作りました。花ではなく葉の色や質感の組み合わせを主役にしたことで、季節を問わず楽しめる落ち着いたコンテナに仕上がっています。さらに、今後数年は植え替え無しで維持できるよう、耐寒性・耐暑性、多年草としての安定性を重視して選んだのもポイント。本記事では、使用した植物の特徴と、組み合わせの意図、管理のコツについて詳しく解説します。
Contents
秋に作った、リーフ中心の寄せ植え
秋に作ったリーフ中心の寄せ植えです。寄せ植えから解体した苗、夏の直射日光が苦手だった苗、地植えすると大きくなる苗などを使った「再利用&省スペース」をテーマに、花ではなく葉の色や質感で楽しむ、周年楽しめるリーフだけの寄せ植えとしてデザインしました。
今後数年は植え替え無しで、管理が楽なのを目指して作ったので、耐寒性と耐暑性のバランス、根張りのスピード、高さや広がり方を意識してレイアウトしています。鉢全体がいっぱいになり過ぎないよう余白を残しつつ、時間とともにボリュームが増していく変化も楽しめる寄せ植えです。
使用した植物と特徴
寄せ植えを解体して出てきた苗や花壇から鉢上げしておいた苗、そして新たにこの秋購入した苗から候補を集めておき、その中から使うものを選びました。
使った苗を一つずつご紹介します。
レモンタイム
レモンタイムは、レモンのような爽やかな香りを持つハーブで、細かな葉がマット状に広がるグランドカバータイプ。葉色は明るいグリーンで、ヒューケラなどのカラーリーフと合わせると、寄せ植えに軽さと清潔感を与えてくれます。耐寒性・耐暑性ともに比較的強く、蒸れを避ければ多年草として長く楽しめます。
花壇で埋もれていたレモンタイムを救出し、メカルドニア ゴールドダストとワイヤープランツと寄せ植えにして育てていたものを解体して使いました。
PWヒューケラ チェリーコンポート
明るいチェリーレッド系の葉色が特徴のカラーリーフで、寄せ植えの主役として映えます。季節によって色合いが微妙に変化し、秋〜春は特に色が深く美しくなります。強い直射日光や蒸れを避ければ、半日陰でもよく育ち、鉢植えでも周年楽しめる優秀な品種です。
半日陰になるはずの庭植えにして楽しんでいたのですが、夏に葉がかなり傷んでいたので、秋の植え替え時期に鉢にして育てようと思っていたのですが、ちょうどいいタイミングだと思い掘り上げまして、寄せ植えに加えました。
PWヒューケラ ブラックベリータルト
ブラック〜紫がかったダークトーンの葉色が魅力で、寄せ植え全体を引き締める役割を持ちます。チェリーコンポートなど明るい葉とのコントラストが出しやすく、シックな雰囲気を演出。耐寒性が高く、日向〜半日陰で育ちますが、夏は西日を避けると葉痛みが少なく美しい状態を保てます。
日向の花壇ですが、ブットレアにより影になる場所で夏も元気に育ってくれていましたブラックベリータルトです。葉色がかっこいいので夏は玄関側に飾りたいなと思い一旦鉢上げしておいた苗を寄せ植えに入れることにしました。
ベアーグラス
細くしなやかな線状の葉が特徴で、風になびく姿が美しいグラス系の植物です。立ち上がるボリュームと柔らかな動きが加わることで、寄せ植えのシルエットにリズムが生まれます。半日陰でも育ちやすく、乾燥にも比較的強いため、他のリーフとの相性も良い、長期向きのアクセントプランツです。
春にサンパチェンス、ロベリア、チェリーセージなどと寄せ植えにしていましたベアーグラスです。
いつの間に株が増えていたようですが、先祖返りして斑がなくなって真緑になっていました。株分けして元の斑入りだけを残し先祖返りしたほうは処分しました。
jardin ゴールデンヘデラ × リシマキア オーレア
明るい黄緑〜ゴールド系の葉色が美しいゴールデンヘデラと、ライムイエローのリシマキア オーレアは、寄せ植えに統一感のある明るいトーンを生み出す組み合わせです。ヘデラは立体的に上から下へ流れ、リシマキアは横へ広がるため、動きのある美しいシルエットに仕上がります。どちらも半日陰〜日陰に強く管理しやすく、陰った場所のコンテナを明るく見せる省管理リーフとして優秀です。
サンパチェンスなどと一緒に寄せ植えにしていたヘデラですが、「リシマキア オーレア」がくっついていたのでそのまま使用することにしました。
タイム ロンギカウリス
這うように広がる性質が強いタイムで、鉢の縁を覆うグランドカバー要員として最適です。小さな葉が密に付き、踏圧にも比較的強いため、寄せ植えの足元をしっかり埋めつつ、ナチュラルな雰囲気を演出します。日当たりと風通しの良い場所を好み、乾燥にも強く、管理が楽なリーフ素材です。
10月ロイヤルホームセンターで購入したタイム ロンギカウリスです。広い庭があれば是非地植えにしてグランドカバーにしたいのですが、うちは狭い花壇なので、寄せ植えに使うことにしました。

黒竜(コクリュウ)
ほぼ黒に見えるほど濃い紫の細葉が特徴のリュウノヒゲの仲間で、シックでモダンな印象を与えるリーフです。低く株立ちになり、寄せ植えの足元を引き締めるアクセントカラーとして活躍します。耐寒性・耐陰性ともに高く、地植えでは丈夫に広がるタイプのため、鉢ではやや成長を抑えつつ、長期間楽しめる素材です。
サルビア バーニングウィッシュと寄せ植えで使っていた黒竜(コクリュウ)も入れました。ベアーグラスも入れるけど、真っ黒のグラスを反対側に入れるのもありかな?と試してみることにしました😊
寄せ植えの生長日誌
寄せ植え全体のポイント
カラーリーフの主役にはPWヒューケラを2種配置し、低く広がるタイム類で縁取り、ベアーグラスや黒竜で細葉の動きをプラスしました。ヘデラは垂れ下がるラインとして使い、鉢の縁からこぼれるようなシルエットに。日向〜半日陰で育てられる組み合わせなので、玄関先やテラスにも置きやすい構成です。
また、どの植物も極端な水切れや過湿を避ければ長く楽しめる品種ばかり。年に1〜2回の緩効性肥料と、夏場の直射日光対策さえ意識しておけば、日々の管理は水やり中心の省メンテナンスで済むようにしています。
2025/10/30 寄せ植えをつくる
ヒューケラを主役に一番最初に苗の配置を行ない、そのあとは大きい苗から場所を決めて置いていきました。
最後は100均で買っておいたココナッツファイバーでマルチングしました。
できあがった寄せ植えはこちらです。
2025/11/16
寄せ植え作成からずっと玄関前に飾ってあります。午後の西日だけがあがるので決して日当たりがよくなく、水やりも植え付け時のみで雨水だけを頼りにしているのですが、大丈夫なように見えます😊
2025/11/26
11/26本日の午後の様子です。雨の日が続いていたのもあり、ここまでも水やりはなしです。
今回作ったリーフだけの寄せ植えは、乾燥にも日陰にも強く、本当管理が楽だと感じています。真夏だけ直射日光を避けた場所に避難させてあげつつ、来年の秋にまたご報告できればと思います✨
今回の寄せ植えは、既存の苗を無駄にせず活かしながら、葉の色や質感で構成した「周年楽しめるリーフ寄せ植え」として仕上げました。多年草中心のため、季節ごとの落葉や伸び方の変化はあるものの、基本的には植え替えの手間を最小限に抑えられるコンテナです。時間とともに株が落ち着き、広がり、自然な立体感が生まれていくのも多年草寄せ植えの大きな魅力といえます。秋に作ることで根張りもよく、冬越し後の春以降はさらに美しい姿を見せてくれるはずです。本記事が、苗の再利用や省管理の寄せ植えづくりを検討している方の参考になれば幸いです。








































